両生類・魚類まで含めた法体系とする必要がある
- 2019年改正時についた附則には両生類について検討する旨が盛り込まれていますが、両生類と魚類の間で線を引く科学的根拠があるとは考えられません。むしろ魚類の扱いに対し、文化的に意識が低い状態を改善する必要があります。
- インターネットオークションでの両生類、魚類の販売が問題となってきました。地域個体群に影響を与えるのではないかと懸念されるほど野生から根こそぎ捕獲しているとみられる販売者がおり、該当種が希少種として規制されれば、ほかの種に移っていきます。Yahoo!オークションは野生捕獲の場合を出品禁止としましたが、繁殖であれば販売してもよく、生体販売は続いています。第一種動物取扱業の対象とすることで対面販売を義務化(通販の実質禁止)できるメリットがあります。
- 河川等に観賞魚が捨てられる、縁日の金魚すくいが実施されると袋のまま道端に放置される等の遺棄事案が全国各地で発生していますが、現行法では魚類の遺棄に罰則がありません。また、金魚等を川に放流して捕まえるようなイベントも実施されており、動物福祉上及び生態系保全上の理由で不適切ですが、法的に止める手段がありません。河川等への観賞魚の遺棄は、生存を脅かし虐待になりうるという意味で問題ですが、もし生き延びて定着した場合には、外来種問題としても大きな問題となりえます。
- EUでは、実験動物の使用数において、既に魚類がラットより多くなっています。日本も同様の傾向になっていく可能性があり、動物福祉に関する意識の向上は必須です。(実験動物を扱う業も動物取扱業とするべきことについてはこちら)
- 観賞魚販売業者のなかにも動物取扱業に含めるべきとの声は、以前からあります。 2023年日本魚類学会シンポジウム「観賞魚としての日本産淡水魚の流通・飼育の現状と課題」パネルディスカッションでも、業界関係者から業規制の必要性ついて発言がありました。
附則
(検討)
第八条 2 国は、両生類の販売、展示等の業務の実態等を勘案し、両生類を取り扱う事業に関する規制の在り方について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
問題のある観賞魚の販売をなくしたい
炎天下で、屋外に多数の水槽を並べ過密状態で金魚を販売する業者。死亡が多数発生していると通報があっても現行法では動物虐待で罰したり、行政から改善指導を行ったりすることはできない
観光ショップ、道の駅などでの安易な販売が横行している
両生類までの拡大は確実に実現を!
- カエル類の寿命は長く、アマガエルで5~7年、イエアメガエルなら15~20年、アフリカツメガエルなら15年、長くは20年生きるケースもあるとされています。イモリやサンショウウオ類の寿命も長く、ウーパールーパーなら10年以上、アカハライモリなら飼育下で25年、長くは30年生きるとも言われます。長く生かすことができる動物にもかかわらず、説明義務もなく売られています。
- 数々の問題があり閉園となった室内展示業者のところで、カエルの飼育ケースの真上で音楽を鳴らしていましたが、自治体から両生類については指導できないと言われました。
- 人工的にカラー染色されたアフリカツメガエルの販売が問題になったこともあります。
展示即売会で食品パックに入れられて販売されるカエル
お祭りの露店で販売されるイモリ。金魚すくいの金魚も同様だが、飼育用の設備の販売をするわけでもなく、飼育方法を教えることもできない
カエルに特化した展示が行われることもある
畜産動物・実験動物も守れる法改正を求めます
この法改正の決定権を握るのは国会議員です。国会議員は市民の声、数で動きます。
私達は皆さんの思いの詰まった署名をできるだけ多くの国会議員に届けます。
どうか力を貸してください。
1件のコメント